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HERR*SOMMER-夏目

現代ドイツ作家・詩人の紹介を主に・・・

*或る転轍手の冒険   アルトマン より

⑴ U.P.鉄道の或るポイント切り替え人の責務はおおきかった。固より、彼には人命に対して、重い責任が課せられていたからに他ならない。 ⑵ だが、この彼はいつも、一冊の愛読書を携えていて、その習慣は10年来、変わってはいなかった。そして、また、彼が読む…

*現代ドイツの作家 メッケルの 「ライオン」を読む

嘗て、「現代作家論」シリーズとして文学界に紹介された清水良典氏の「川上弘美覚書」には、フツウの≪私≫の行くえが掲載されていて興味を覚えたのを思いだすのだが、そこには、こんな風なことがかかれていた。 曰く、: 『神さま』の冒頭は、"熊に誘われて散…

*「ガブリーニと薔薇椋鳥」 ベルゲングリューン作 より

或る日のこと、小さな僻村に棲むガブリーニが蹄(ひづめ)の音を耳にした。と、眼の前に一人の騎兵が立っている。かれは豪華な甲冑(かっちゅう)をつけているが、武器は携えてはいない。その代わりに、オリーブの枝が巻かれている銀のステッキを持っていたが、…