HERR*SOMMER-夏目

現代ドイツ作家・詩人の紹介を主に・・・

* 復活祭前の 第五旬節の日曜日: 

 

   Sonntag Quinqua-gesima :

人は 同朋(はらから )ともに生き 傷(いた)みも  情熱も分かちあひ

さながら 灼熱の地獄のなか 泪流すは 熱く たゆまず 

こころを ひとつにしようと 願ひしからか 

 

噫 されど 悲しきかな!.. 

目の前は 闇のように 閉ざされ

鷲のように 高く飛翔しても 憧憬は 世の園にとどまりぬ

 

そこは 民の酔ひしれた園のままに

 神の下から離れ 流浪し留まりし ところ 

 おお なんと無慈悲なことか!.

.みずからを 貪欲なまでに 憎まねばならぬとは

   民に 主は おはします けれども 見捨てられ

 いつの日か  罪に気づき 歯を食ひしばり 悔悛するまでは

 

* E. ランゲッサー 「仔羊の回帰線」   拙訳より

 E. Langgasser: Gedichte  ebd. S.44f.. Claassen Vlg. 1959...