HERR*SOMMER-夏目

現代ドイツ作家・詩人の紹介を主に・・・

*唱歌 鳥のさえずり ドイツバロック詩 から

 

衝動に 駆られたように 森にゆくと

森は 鳥のさえずりで 

辺りいちめん 響き渡っていた 

   さあ 無辜の子らよ 純朴なる 民よ

   おまえたちの メロディーの

   なんと 爽やかなことか 

 愁いなく 善きこと 神を讃え

 早朝から 夜おそくまで

 いそしみ 励み 啼きつづける お前たち 

   そして 楽しげに 巣作りをなし

   卵を温め 育(はぐく)み 日々の

   煩(わずら)いもなく さえずり

   暮らす おまえたち 

 お前たちには 憎悪もなく

 闘争もなく 森は 愉悦の地となり

 羽毛は 美しき 衣となる 

   噫 われらも お前たちのごとく

   無辜に生き 愁いなく

   惑うことなく 生きられればいい 

 最高善にして この世の 

 創造主たる 神に 全幅の

 信頼をおくは 幸いなるかな !!.. 

富や利得で こころ 満たされても

却って 金銭欲のゆゑに しばしば

地獄に 突き落とされる この世の人生 

   おお われらに 愛をそそぎ賜ひし 神に

   傾倒することの すずやかなる 幸せ !!

          そして 鳥よ お前たちの 生には

   お前たちの 喜びが  あるのだ

                    ***

・ズィーモン・ダッハの詩 拙訳から

Simon Dach 1605-  59. ; Vorjahrs- Liedchen

Aus: Dt. Barock Lyrik    Reclam  ebd. S. 36f......

      春の唱歌 より