HERR*SOMMER-夏目

現代ドイツ作家・詩人の紹介を主に・・・

*マスケット銃物語 ベルゲングリューン短篇 より

 

ティーフェンバッハ伯爵の率いる歩兵部隊に、階級を落とされた二人の下士官が仕えていたが、ひとりは第一連隊のコロニで、もう一人は第三連隊のヤストゥルツェンボーヴィッツであった。この両者は常に、いがみ合っていたが、その原因はいつしか、忘れられていたのだったが、それはここ数年来の連隊間の実情と関わっていたことだけは確かなことであった。そして、最後に行われた決闘によって、両者はそれぞれ階級降下という犠牲を払ったのだが、ティーフェンバッハ伯爵はやがて、業を煮やすと、この次にまた、こんなことになれば、お前たちふたりは絞首刑に処すると、申し渡したのである。副官のシュトゥライフリンゲンもまた、ふたりに厳しく忠告をしていたのだが、両者が転属によって隔てられるとティーフェンバッハは、部下の従順さがないがしろにさせられるのは見るに忍びないと感じた。

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W.Bergengruen 1892-1956 ;    Musketen-Geschichte

  Aus; Dt. Erzahlungen  3  dtv   ebd. S.14ff...