・ヒロンは半人半馬の怪物であるケンタウルス族の賢者で、野蛮で粗暴な一族の中で例外的な存在である。
7331 ~:
ファウストとヒロンの対話も脚韻を踏み書かれている。 Dialog im Sprech-Vers:
ヒロン: 何じゃ、何ごとじゃ
ファウスト: 馬をお止めください
ヒロン: いや、とまらぬ
ファウスト: では 一緒にお連れください
ヒロン : それなら乗るがよい そうすれば
訊きたいことも聴ける
何処へ行く気じゃと
この川岸に佇んでいたお前を向こう岸に渡してやってもよい
ファウスト; 何処へでも お供します
終生 御恩は忘れません あなたは偉大な人 そして
気高い 教育者ですから
あなたが 教育された英雄は数限りない
あなたの名声は 隈なく轟いています
アルゴー船に 乗り組んでいた高邁な 勇士たちも
詩に歌われているのです 優れた人もみな
あなたが お育てになった人たち
ヒロン : 今さらなにを申す
メントルの姿で教育を施したパラスでさえ
名誉は受けてはおらぬ
結局 弟子たるものは 自分流儀で邁進していくしかないのじゃよ 育てられて傑出した人物になるわけではないのだ
~7344
Selbst Pallas kommt als Mentor nicht zu Ehren :
Am Ende treiben sie's nach ihrer Weise fort
Als wenn sie nicht erzogen waren....7342-7344..