HERR*SOMMER-夏目

現代ドイツ作家・詩人の紹介を主に・・・

2020-01-21から1日間の記事一覧

*奇(くす)しき薔薇 :

バラの香りの愛(いと)ほしく 息吹の真っ赤に燃ゑしとき 愛しきバラの香よ ! そは聖母マリアの御慈悲により バラは奇しき薔薇となり・・ されど タンポポの 花咲き終わるや そが冠毛は風に舞ひ 四散して 遠く近くに着きしなり されど そが繰り返し繰り返すは …

* 半獣神風: 異才の詩人 デーメル:

俄に 広間は会衆で一杯になった。いよいよデーメルが現れた。すると彼は檀の真ん中に進んで無造作に一礼すると、すぐ朗読を始めた。彼は熱情に満ち屈強で、また宣教師風でもあり、更には半獣神風で異彩を放っていた。 しかし今や詩が可視的なものへの関心か…

* 老子と「道徳経」承前 :ブレヒト  

肩越しに 老賢者は目を向けた 男は破れた衣を着 額には太い皺が走り みるからに 寂れた風袋だった なのに 見上げたもの-- 老賢者はつぶやくと 声高に云った : 求められたからには応じよう 老賢者は牛から降りると 七日間 少年に口述筆記をさせた その間 税関…

* 税関番と賢者・老子 : ブレヒト 

老賢者は70になり 衰えを感じると 安らぎを求めた 天なる下では仁慈も廃れ 邪悪に満ち 彼はこころを決めるや 入用なものを荷造りした 毎晩 紫煙を燻らす煙管や 愛読書の一巻は はずせないもののひとつであった 老賢者は国境の山中へ辿りつき振り返ると 廣い…