千年ものあいだ 寺院の廃墟のもとで わたしは 埋もれていた: 夕陽を受け 羊は草を 喰(は)み 花咲く草原で 羊飼いが 角笛を 吹き鳴らし そんな年月の巡るなか 千年ものあいだ 土の下に 横たわっていたのだ: だが この日 いま蘇り この眼で 緑の水を見つめる …
苑みな蒼き冷湿の 身を切るばかり 風が吹き 葉は ことごとく 払われて 芥とともに 朽ち果てる 初雪 舞いて 煌めく結晶 落ちゆくままに 融け始め 枯れた枝から したたり 雪片の 沈みしとき 無常 覚ゆる 望みも果て・・ けれども 春の盛りに 若葉 芽吹き 樹木…
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