HERR*SOMMER-夏目

現代ドイツ作家・詩人の紹介を主に・・・

*悲しい 囚われの女たちよ: 

 

*第二部 第三幕 ヘレナ より :

・  次の合唱部の歌は、全体がトロケーウス (抑揚・長短格)のリズムで書かれている。:

未来に起こることは 何もわからないわ

お妃さま ご安心あそばして 

お城へいかれますよう

よいことも悪いこととも 予期せぬときに 

   訪れるのです   8591- 8603  

     ***

*   8610-  37  :

  この箇所は、3節よりなり、1.シュトローフェ 2.アンチシュトローフェ3.エピ・シュトローフェの3和音からなっている。 

悲しい囚われの女たちよ 

あらゆる苦しみは 遠くへ 

投げ捨てるがいいのです 

長いこと留守にして お戻りになり 

だからこそ 一層 踏みしめ

先祖の家の竈の前に こころ躍らせ

近づいてゆかれる お妃さまの喜びに 

ともに授かりましょう 

ヘレナさまの喜びに 

ともに あやかりましょう 

Werfet  O  Schwestern , Ihr Traurig Gefangenen ,

 Alle  Schmerzen  ins Weite !....

   Theilet der Herrin Gluck !.....

        Theilet Helenens  Gluck !!.   

神様は遠い異郷で

悲しんでいらした お妃さまを見て 

イリオスの都の廃墟から  

装いも新たになった古い先祖の宮殿へ 

お連れ戻しになられたのです 

口では云われぬ喜びや嘆きのあと 

もう一度 昔の思い出を 

お偲びになられるように・・・

     8619- 37