HERR*SOMMER-夏目

現代ドイツ作家・詩人の紹介を主に・・・

*風の声: 「ドゥイノの悲歌」より

 憧れと愛に生きた女を 歌うがいい

英雄は 存在を貫き 没落も口実となす

だが 精魂尽きれば  塵に帰り

巨大な声が 地から轟き渡る 

聴け それは神の声!!...だが 堪ええぬなら

風の声を 聴くがいい

若い死者に代わって  嘆きの声を )) )

 

Rilke: Duineser Elegien リルケ  第一の悲歌  から

 この10篇からなる詩集では、人は有限無情である。が、存在の意義を確立しようとリルケは歌うのだ。