黄金に輝く微笑みのなか 世界が明けるのを見た
その世界は 深い秩序ある映像として鮮明になり
戯れているように形作られてゆき 平生なら謎に満ち 眼には見えないのに
植物においても 動物においても 人間においても
あまねく清らかなものには 謙虚に 誠実に顕れたのである))))
けれども それは恵み深い本質の意義で おだやかに
無辜の子のように示されたのだが 自然界は天上の癒しの光の中で
恩寵により 峻厳に救済されていることを しめしていたのだ ))
労働のあとの七日目には 自由の日が 律法によって 用意された・・
そして人は敬虔に生長し 初めは孤独だったが 次には 仲間も加わり
やがて 予感に満ち 人間に絆が 生まれてくると
竟には 精神が浄化され 朝陽に照らされると ともに 手を携え
まだ 朦朧と霞む世界ではあったが やがて その望まれた人生は
厳しさの中で 高められていくのであった ...... 訳: 夏目 政廣
E.ランゲッサー「仔羊の回帰線」 序 より
Aus; E.Langgasser Gedichte Der Wendekreis des Lammes
Ein Hymnus der Erlosung Claassen Vlg. 1959 ebd. S. 23...