そして 日暮れに 鐘の音 : 見回せば
あちこちの小屋から 煙が 立ち上り
こずえは 温かく包まれて
さあ 出ておいで 風が そよぎ 囁いているよ:
春だ 出ておいで 子らが 毬投げして遊んでいるよ !...
白樺や楓の若葉も 息づき 戯れている!...
草原の爽やかさを 満喫しよう
デーメル「復活祭に」
Dehmel: Zwischen Ostern und Pfingsten
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シラーの「鐘の歌」は これからも凌駕されることはあるまい。そんな詩人は、到底でてこないだろう。だとすれば、何を目当てに粉骨砕身すべきか。
詩作の新たな泉は枯れ、 すべては模倣にすぎないと プロメトイスは云った。 なら、デーメルはどうかねと訊いてみる。彼は黙って頭を振るばかり。そしてやがて云った。そんな名は まだ聞いたこともないな。
カロッサ「美しき惑いの年」より